三番、お主、何者っ!?の巻
地元では新しい道路沿い、ひたすら真っ直ぐのその道路を通った事があれば必ず気になるその佇まい。
とりあえず駐車場を伺うべく店の戸を開いた。
カウンターに座る、ジャージ姿のお父さんが出てきて
「その辺でいいんじゃねえの。」
と用水路脇の空き地を教えてくれた。
再び店内に入り周りを見回すとカウンターにおばあちゃんが数名。
先ほどのジャージのお父さんはカウンター奥で新聞を読んでいる。
調理場内にはおばあちゃんが一人。
さしあたり、私物が散乱する小上がりへ上がると入り口のおばあちゃんがおもむろにお冷を出してくれる。
「あたしが出すと高いわよ♡」
おばあちゃんのつかみのギャグ炸裂。
と、同時にこのおばあちゃんは定員ではない事が判明。
すると奥のジャージ父さんが立ち上がる。
なるほど注文が無い時は客席で店主が新聞を読んでいるのは食堂のセオリー、店主のルーティーンともいうべき行動である。
さて客が来たので厨房へ回るかと思いきや、そのまま店外へ。
数分ののちにジャンパーを着込んだおじいちゃんと帰って来た・・・・・。
ジャンパーを脱ぐ、おじいちゃん・・・・・。
「・・・いらっしゃい・・・・」
その下には店主の証、はたまた調理人の証とも言うべき白衣が身につけられているのでした・・・。
「ここの親父はさ、長崎の出身であっちで修行してっからさ・・・」
と店主のおじいちゃんの半生をざっくり語るお父さん。
「俺なんか洟っ垂らしてる頃からここの食ってんじゃん、あのなんだ、こないだあの
と大手チェーンを引き合いにここの味の良さを語るお父さん。
なかなかの愛を感じさせるのだった。
「そんなあんたも今じゃ刑事なんだからねえ・・・」
え?
ばばあ・・・
なんて?
ちゃんぽん